「明日から使える!MOTが教える知財コンサルの実践講義」



 8月21日(月)中央支部 青年部ではワンコインセミナーを開催しました。
 今回の講師は、技術経営修士(MOT)であり、大手食品メーカーにて食品生産技術の研究開発に20年間携わる中で様々な知財を扱ってきた山倉会員。技術経営や知財戦略の専門家として講演や企業へのコンサル活動を行っており、人気マスターコース「売れプロ」6期生でもあります。
 特許出願や営業秘密に関する知財戦略において、中小企業の9割以上が重要性を理解できていなかったり、誤った戦略を採用したりしている実態や、知財コンサルとしての活動経験を踏まえた、中小企業における正しい知財戦略をテーマにお話しいただきました。
 八木支部長からのご挨拶からセミナーは始まりました。特許制度の概要に加え制度利用のメリットとデメリットを分かりやすく解説し、ケーススタディでは、身近な製品や企業の具体例が数多く示されました。実際に採用された知財戦略がなぜ適しているのかを「知財が盗まれたことに気付くことのできる可能性(検出可能性)」と「盗まれる可能性」の二軸で判断するという考え方は納得性があり、コンサル実務へもすぐに活かせると感じました。
さらに営業秘密と特許権の使い分け方など、特許権以外での知財保護の考え方、特許出願時に他社や海外で悪用されないためのコツ、そして、特許出願は特許権の存続期間を考慮すると必ずしも早く出願すればいいというわけではないというお話などは、実務の経験に基づいた大変興味深いものでした。明日から中小企業の知財戦略をよりよい方向へ導くための実践的かつ効果的なポイントを学ぶことができたセミナーとなりました。


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中央支部 青年部 古川 里奈