Global Wind (グローバル・ウインド)

国際部 グローバルウインド編集部

0.はじめに
2012年1月から開始し、今年11年目を迎えるグローバル・ウインド。東京都中小企業診断士協会国際部のメンバーがリレー形式で毎月記事をお届けしております。
2022年7月より国際部の新体制となり、グローバル・ウインドも新年度が始まりました。2020年からの新型コロナウイルス(以降新型コロナ、とする)感染拡大以降、制限されていた海外渡航が一部解除されてきました。つきましては今回は編集部記事として新型コロナウイルス前後の傾向について取り上げます。

1.分析の方法
グローバル・ウインドの記事を2020年03月が新型コロナの患者数が急増した時期ということで、前後の15か月ずつの記事の説明文をテキストAI分析ツールで分析しました。なお、グローバル・ウインドなど説明文で繰り返される言葉や分析に関係のない言葉は省きました。

分析対象時期
2018年12月-2020年02月(15カ月間) 新型コロナ前
2020年03月-2022年06月(15カ月間) 新型コロナ後

2.新型コロナ前のグローバル・ウインドテキストAI分析結果(2018年12月-2020年02月)

図表1 コロナ前のテキストマイニング結果図表1:コロナ前のテキストマイニング結果
青字:名詞、赤字:動詞、緑字:形容詞

 図表1の通りで、「国際化」が真ん中にあるのはグローバル・ウインドのテーマの通りでうなづけます。その周りに中小企業、海外展開、中小企業診断士、CMMI※などのワードが並んでいます。周囲には「取り組む」「送り出す」「学ぶ」という動詞があり、中小企業の海外展開について中小企業診断士として何をするか、何に取り組んできたかということが語られていることが推察されます。

※CMMIとは、「継続的なプロセス改善のために役立つ実践事項CMMI®(能力成熟度モデル統合)」のことです。

グローバル・ウインド 「継続的なプロセス改善のために役立つ実践事項CMMI®(能力成熟度モデル統合)  #01概要編」(2018年7月)#04まであり
https://www.rmc-chuo.jp/globalwind/20180705002.html

国名としては「ベトナム」が唯一登場しました。なお、新型コロナ後ですが、2020年度の国際部セミナーはベトナムがテーマでした、なお、2021年度はインドがテーマでオンラインでインドから出演いただきました(下記、写真)。2022年度も2023年1~3月に開催予定ですのでお楽しみにしてください。

グローバル・ウインド「国際部オープンセミナー『コロナ時代の中小企業の海外展開』開催レポート」(2021年4月)※ベトナムがテーマ
https://www.rmc-chuo.jp/globalwind/2021040102.html

グローバル・ウインド「国際部オープンセミナー「『ウィズコロナ時代のインドビジネスのポイントはこれだ!』-脱炭素で変貌するインド社会の最前線-」開催レポート」(2022年3月)※インドからご出演いただきました(写真2)
https://www.rmc-chuo.jp/globalwind/2022030203.html

写真2 国際部セミナー写真2:2022年2月開催国際部セミナーインドから出演

 イベントとしては中央支部会員限定ですが、「国際派診断士リーダー養成講座『国際社中』」も年4回開催しております。1回については記事になっております。参加できなかった方、中央支部以外の方は以下からご覧ください。

グローバル・ウインド「国際社中:国際派診断士への扉~中小企業診断士として知っておきたい貿易の世界~」 を受講して(2021年10月)
https://www.rmc-chuo.jp/globalwind/2021100501.html

3.新型コロナ後のグローバル・ウインドテキストAI分析結果(2020年03月-2022年06月)

図表3 コロナ後のテキストマイニング結果図表3:コロナ後のテキストマイニング結果

 新型コロナ後は、コロナ前に比べて、中心にある大きな文字が「中小企業診断士」「コロナ禍」「CQ※」「駐在」など増え、様々なテーマに広がったと推察できます。国際部員のみなさまそれぞれ執筆の際に何を書こうと悩まれていたのですが、上がってきた記事を拝見すると「その視点でしたか!」とみなさんの多様な視点や価値観を感じることができました。なお、動詞(赤字)はコロナ前に比べ、比較的中心から離れたところにあります。動詞といっても「感じる」「高める」など実際に行動する言葉は少なく、実際に海外に行く機会が減少し、駐在の方はコロナ禍の中での海外を見つめる記事など過去を振り返る、内省する記事が多かったことがうかがえます。

※CQとは「文化の知能指数:様々な文化的背景の中で、効果的に協働する力」のことで多国籍なメンバーを束ねるグローバルリーダーには必要な要素といわれております。

グローバル・ウインド「グローバルリーダーで必要となるCQ力を高めるフレームワークDKSA」(2021年11月)
https://www.rmc-chuo.jp/globalwind/2021110102.html

一方、国名・地域名もコロナ前に比べ、「ミャンマー」「香港」「中央アジア」と増えております。様々な国をテーマに記事を書いているということがうかがえます。

4.まとめ・終わりに
グローバル・ウインドの記事は、新型コロナ前は海外でのお仕事や旅行が多かったものの、新型コロナ以降、多様性が広がりました。今後、海外への移動制限も解除されていくにあたり、海外に行かれた記事をお届けできることを望んでおります。

一方、新型コロナ以降、リアルのみだったイベントやセミナーがハイブリッド開催になったおかげで、国際部セミナーでインドから講師の方にご登壇や地域を超えた多くの方に参加していただくことができました。オンラインのメリットは今後も生かしてまいりたいと思います。

また、先日このような日本で楽しむ海外シリーズという観光雑誌(写真4)を見つけました。それぞれの国際化を探し始め、多様化が広まってくる気配を感じております。

写真4 東京で楽しむ海外ガイドブック写真4:東京で楽しむ海外ガイドブック

 今回の編集部まとめ記事、いかがでしたでしょうか。今年は中央支部国際部員の数もおかげさまで大幅に増えまして(引き続き募集しております!)、様々な記事をお届けできると思います。ぜひ、楽しみにお待ちください。

■グローバル・ウインド編集部
東京都中小企業診断協会中央支部国際部の診断士が編集長の元、リレー形式で国際にからむコラムをつづっております。ご感想やトピックのご要望など、お待ちしております。
kokusai@rmc-chuo.jp