グローバル・ウインド ベトナム・レポート その1 水の都ハノイ(2014年12月)
Global Wind (グローバル・ウインド)
ベトナム・レポート その1 水の都ハノイ
ベトナム人はベトナム語を話し、文字はアルファベットを使用する。漢字はフランスの植民地になる19世紀までは使われており、ベトナム(VietNam)は越南と書く。中国の越の国の更に南の国を意味する。因みに、首都のハノイ(Hanoi)は漢字では河内と書く。大阪の河内は淀川や大和川沿いの町であるが、ハノイは中国源流の紅河(Hon River)の下流に位置する。下流と言っても、河口の港町ハイフォン市まで100kmはあり、ここで1200kmの旅を終えて紅河はトンキン湾に注ぐ。
ハノイ市は名前の河内らしく水が豊富で、市内のあちこちに湖や池が見られる。町の中央のホアンキエム湖では多くの白人観光客がカメラ片手に周回しているのに対して、テューレ湖では地元の家族連れが白鳥型のボートで休日を楽しむ。高級マンションが立ち並ぶ西湖は一周に徒歩で4時間掛かり、反対側が霞むほどの広さを誇っている。
西湖の夕日
そんな水の周りで人々は朝早くから散策し、思い思いに体操し、中高年は集団で社交ダンスに興じ、若い人にはバトミントンが人気ある。最近はサイクリングが流行っており、休日には西湖を周回するスポーツ用自転車が引きも切らない。ベトナムでは人々は日の出前から活動を始める。涼しい朝はとても重要で、まずは家の周りや道路を掃除する。昨日溜まったゴミは専門の道路掃除人がきれいに片づける。さっぱりしたところで、買い物も朝に済ませる。あちこちで朝市が立ち、新鮮な野菜、果物、そして肉は朝市で買い求める。朝食に屋台の麺をすする人も多い。こうして静かな早朝の時間が終わると、7時ころからは洪水のようなバイクラッシュ通勤が始まる。
ハノイにて
山田昭彦
以上
山田 昭彦(やまだ あきひこ)
2007年中小企業診断士登録。機械部品メーカに30年間勤務し、主に海外展開に携わった。2011年独立、2012年にKaiオフィスを設立した。
(連絡先)kikunayamada@h3.dion.ne.jp