グローバル・ウインド 急速に発展するベトナムの第3極ダナン市の現状(2014年11月)
Global Wind (グローバル・ウインド)
急速に発展するベトナムの第3極ダナン市の現状
ベトナムといえば首都ハノイ市や経済の中心ホーチミン市の話題となることが多いのですが、ベトナム中部にあるダナン市の発展も目覚ましいものがあります。
ダナン市の概要
段アン氏はベトナムの中部に位置しており、ホーチミン市から約1000キロ、ハノイ市から約800キロ離れているベトナムで5つある中央直轄市の一つです。人口100万人の港町であり、ベトナムを南北に貫く国道1号線や統一鉄道、そしてミャンマーまで続く東西経済回廊の東の終点であったりと交通の要所となっています。
2011年にはダナン国際空港の新ターミナルが日本の協力により完成しました。日本(成田)からの直行便も今年就航してデイリー運行している他、韓国の仁川国際空港へはベトナム航空、ベトジェットエア、大韓航空、アシアナ航空がそれぞれ1往復しており、今後も就航都市及び便数は増えていくと予想されています。
工業団地の開発も進み、既に数十社の日系企業が進出しています。フエ大学、ダナン外国語大学、ダナン工科大学などが近隣にあるため日本語人材や技術者の確保が可能であり、賃金もホーチミン市やハノイ市に比較すると低水準であるため日系企業からの注目も高いと聞きます。生活環境としてはベトナム料理店は安くて美味しい所も多いのですが、日本食レストランはまだ少なく、日本人学校もないのでハノイ、ホーチミン市に比べるとまだまだこれからといったところでしょうか。ちなみにダナン市日本商工会が2008年に設立され、現在は80社を超えた日本企業が会員となっています。
近年のダナンの発展
今年に入ってから、ベトナムで一番高いルーフトップバー、とルーフトッププールが開業するなど、近年、ダナン市では観光開発が急速に進められています。
日本の琵琶湖畔にかつてあった、当時世界最大の観覧車「イーゴス108」もこのダナン市に移設され、「サンホイール」という名前で今年の夏に開業しました。今も世界で5番目に高い観覧車としてダナンの新しいランドマークとなっています。この観覧車が設置された公園は「アジアンパーク」として一大観光スポットとなるべく今もなお整備が進められています。
商業施設も数年前まではスーパーマーケット「ビックC」しかなかったのですが、コープマート、メトロキャッシュ&キャリー、ロッテマートが相次いで開業したことでとても便利になりました。
観光の拠点としてのダナン市
ダナン市はフエ、ホイアン、ミーソン遺跡といった世界遺産の玄関口であり、ベトナム屈指の美しい海を持っている観光都市でもあります。ここダナンでは2年に一度国際花火競技会も行われています。
この写真は2013年の花火大会のものです。次回は2015年の4月29日に開催されるのでこの機会にダナンに訪問してみるのもよいでしょう。
ホーチミン市で生活しているベトナム中部出身のベトナム人と話すとその多くがいつかはふるさとのベトナム中部に帰って仕事がしたいと言います。実際にホーチミン市やハノイ市からのUターン就職も近年増えているようで、今後の成長に伴いダナンに戻るベトナム人も増えていくかもしれません。ホーチミン市、ハノイ市に比べると発展のスピードも遅くあまり話題に上らないダナン市ですが、今後の発展が非常に楽しみな街です。ぜひ一度、訪れることをオススメします。
三宅 秀晃(みやけ ひであき)
2012年7月よりベトナム在住。ベトナム情報ポータル「ベトナム生活・観光情報ナビ」にてベトナム情報を発信しつつ、視察コーディネート、進出支援等の活動を行っている。
ベトナム生活・観光情報ナビ:http://vietnam-navi.info
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